女性に多い非アルコール性脂肪性肝炎NASHとはどんな病気?

40代女性の病気はいろいろありますが、目の老化や肩こり、バセドウ病や膠原病などいずれも比較的自覚症状を訴えやすい病気です。

一方で自覚症状の全くない病気もあります。自覚症状を感じた時にはすでに病気がかなり進行しているということもあるでしょう。

今回40代女性に注意してほしい病気は非アルコール性脂肪肝炎NASHです。NASH?横文字?聞いたことないなという人が大半だと思いますが、脂肪肝から肝硬変になる途中の段階だと思ってください。

まず脂肪肝について説明しましょう。脂肪肝とは肝臓に中性脂肪がたまってしまう症状です。正常な中性脂肪の割合は5%未満ですが、これが30%を超えると脂肪肝と診断されます。

とくに脂肪肝になりやすいのはアルコールを摂取する機会の多い中年男性です。

肝臓はアルコールが入ってくると、アルコールを処理する過程で脂肪を作り出します。多量のアルコールを飲むと処理に必要な量以上の脂肪を作り出し、それが肝臓にたまっていきます。

私はお酒を飲まないから大丈夫という女性でも、最近非アルコール性脂肪肝炎NASHの患者が増えています。

肝臓はアルコール以外にも食べ過ぎなどで大量の食物が入ってきた場合にも処理の過程で脂肪を作り出します。それが肝臓にたまっていくのが非アルコール性脂肪肝炎NASHです。

アルコール性脂肪肝炎に比べて、非アルコール性脂肪肝炎NASHはゆっくりと進行しますので40代50代で発症することが多いのです。

非アルコール性脂肪肝炎NASHは脂肪肝によって炎症を繰り返すことで肝細胞が壊れ、肝臓の機能が低下します。

重症化すると肝臓の細胞が壊死と再生を繰り返し線維を過剰に作り出します。そのため肝臓が固くなり、肝硬変になってしまうのです。

脂肪肝と非アルコール性脂肪肝炎NASHはなかなか画像検査や血液検査では区別がつきにくく、最終的には皮膚から針を刺し肝臓の一部を採取する生体検査を行うことになります。

生体検査自体は1時間もかからない検査ですが、検査後は安静にする必要があり、1泊2日入院を要します。

肝臓はあまり自己主張する臓器ではありません。その役割をあまり知らないという人も多いでしょう。

肝臓の働きとして知られているのはアルコールなど毒性の強いものを分解してくれることです。お酒の飲み過ぎは当然ながら肝臓に負担をかけることになります。

その他にもタン汁を作り、食べ物の消化を助けてくれます。消化だけでなく、取り込まれた栄養素を体が吸収しやすい物質に変えてくれます。

すぐに必要のない栄養素を貯蔵し、必要なときに再び吸収しやすい状態にしてくれるすごい機能も持っています。

また手術などで切り取られても再生能力が強く、再び同じ大きさに戻ることができます。このようなスーパー臓器は他にはありません。

だからこそ普段はあまり意識しなくても、私たちが生きていく上でとても大切な臓器ということで感謝するべきですね。

肝臓の病気はほかにもウィルス性肝炎や肝臓がんなどがありますが、いずれもなかなか発見の難しい病気です。

倦怠感や黄疸がでるようになって初めて気づくケースがほとんどです。少しでもおかしいなと思ったら、すぐに受診してください。